失物 早く出づ

本当は 解っていたのに
拗ねて 天邪鬼になって
解らないふりをしていた

愛してる

何万光年も前から
当たり前のように
旅の船の中
隣にいてくれた

置き去りにされても
他の誰かを選んでも

あなたが私を忘れても
私のいない世界で笑っていても


愛が解らない と感じていた
解らなくしていたのは
あなたへの思いに蓋をしていたから

あなたを忘れようとするから
愛を忘れてしまうのだ

あなたへの愛を認めたとたん
呼吸の仕方を思い出した
みぞおちが軽くなった

届かなくても
繰り返し 繰り返し
愛してる と声にした

脈が戻って 涙が溢れて
胸の奥の氷を溶かした


愛してる で 良かったんだ


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