飛び立つために、繭の中で

ああしよう こうしよう
どうしよう?

たくさんの言葉たちが
頭の中を ぐるぐる

不安に揺さぶられながら
雑音に悩まされながら

ああでもない こうでもない
理屈をつけて 算段して

そんな思考を つらつらと
糸のように 切れ目なく生み出して
魂は がんじがらめに
思考の繭に 囚われて

闇のなか


闇のなか・・・

闇のなかに入り込んで

光は途絶え
雑音は途絶え
進む道は途絶え

気付いたら
心の最も奥底に
魂が あった

闇のなかで
魂 に向き合う
それしかないから

静かに 耳を澄まして
魂と 対話する
それしかないから

対話し尽くして
もっと静まったら

内から ちから が湧いてくる

自分を絡めとっていた
自分で吐いた糸の繭を
破って出る ちから

血から 地から そこぢから

繭を裂いて 光を浴びる

羽を持っていた自分に気付く


あとは 飛べ